すばり年収は?
この年収は、実力次第です。
①特許明細書をどれだけ数多く作成出来るかによって異なってきます。
また、②自分のクライアント(自分の力で見つけてきたお客さん)を持つか否かによっても大きく異なってきます。
新人は別として一人前のレベルになると、年齢による給料の上昇率は高くないようです。特に、①②による評価のほうが絶対的になります。
大手事務所になると、パートナー制度があります。パートナーとは、共同経営者という意味です。パートナーになるということは、経営権を握ることはもちろんですが、事務所がこの弁理士は手放したくないということの意思表明です。将棋に例えると、単なる使い捨ての駒(歩、香車)ではなく、飛車や角となったということです。
パートナーになるか否かは、①②に加えて、長年その事務所に貢献してきたかなど、総合的に考慮されるようです。長く勤めればそれだけ上の役職に就きやすくなるというのはどこの業界でも一緒です。(ただし①②で圧倒していれば若くしてパートナーというのも現実にあります)
具体的な数字で言いますと、一般的に一人前の特許担当弁理士の平均は、700~1200万であると聞いたことがあります。10年目の雇われ弁理士の私も経験的にそのくらいだと感じます。
一人前として認められてからも数年間、一生懸命働き続けば、ブラック事務所でない限り1000万に届く可能性は十分にあります。(ただしその給料を毎年キープできるかどうかは別問題です。仕事量を減らせばその年の給料は下がります)
未経験20代だと400~500万円が相場です。
パートナークラスになると、1000万後半は普通です。大手事務所のパートナーだと、2000万を軽く超えることもよくあります。
意匠や商標担当の弁理士は、特許担当弁理士よりも少ない傾向となります。
近年は、弁理士の数も増えて弁理士同士による競争が昔に比べて厳しくなっています。パートナークラスの2000万というのはハードルが少し高くなってきているかもしれません。
しかし、一方メーカーなどの企業に目を向けてみると、企業では2000万円を貰えている人はどれくらいいるでしょうか?大企業の部長クラスにならないと貰えない額でしょう。企業によっては、役員クラスでないと無理かもしれません。企業の一部門(例えば知的財産部)では、その椅子はせいぜい1つか2つしかありません。あなたは、企業で限られたポストの椅子に座れますでしょうか?2000万円に到達できるでしょうか?
特許事務所では、企業と比べると事務所内のライバル弁理士(や従業員)に対するパートナー(部長)クラスの椅子の割合はかなり多いことは間違いありません。また、特許事務所では売上が上がれば、柔軟にその椅子を増やしてくれます。特許事務所のパートナーの椅子が現時点で埋まっていても、自分が頑張って事務所に貢献すれば、その椅子を増やすことができます。上が退職するのを順番待ちなどせずに、その椅子を作り出せるのです。
あなたも1000万円、または2000万円という目標に向かってチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
独立している弁理士の年収は?
独立している弁理士は本当に自分のクライアントを見つけて仕事を取ってこれるかどうかによります。なければ経費で赤字になりますし、それなりに見つけてくればその分収入は増えます。
はっきり言って未知数です。0円から数千万円まで様々です。
ただし、独立している人には、(クライアント以外を除く)誰からも文句を言われない自由という非常に大きな魅力が付いてきます。